ウラコイ2 銀幕の旦那様
幸せで何不自由なく生きてきた
あの子の信じてるであろう
正しさという名の
価値観を持った目で見られるのが
痛くてたまらない。
わからないくせに…
だから傷つけたかったのかもしれない
なにも知らない無知な彼女を。
「…お前が母親の愛情を求めてるのは薄々分かっていたが、わたしはお前に何もしなかった。舞子さんもいた…わたしの両親にも大事にされてたから…。それで十分だと思ってしまった、」
「…随分立派に見られてたんだな、おれは。」
小さい頃の自分を褒めてやりたい
寂しかった
けど
言えるわけないじゃないか
ただ言ってもつらいだけの事なんて…
「…そうだ…あきちゃんて呼ばれたらお前嫌がってたな。その名前で呼ぶんじゃねぇよって…昌良だって」
「あぁ、」
仕方なくおれは相づちをうった
「理由を教えてやろうか…瞳がお前の事を生まれる前からずっとそう呼んでいたからだよ。」
「は…」
「お前が瞳のお腹にいるとき、何回も流産しかけたんだ。体が弱かったからな…けど、いつも奇跡的に助かっていた。それを経験してからか瞳はお前をあきちゃん、あきちゃん言い始めてお腹をさすっていた。まだ男か女もわからないのに…呼ぶんだよ」
あの子の信じてるであろう
正しさという名の
価値観を持った目で見られるのが
痛くてたまらない。
わからないくせに…
だから傷つけたかったのかもしれない
なにも知らない無知な彼女を。
「…お前が母親の愛情を求めてるのは薄々分かっていたが、わたしはお前に何もしなかった。舞子さんもいた…わたしの両親にも大事にされてたから…。それで十分だと思ってしまった、」
「…随分立派に見られてたんだな、おれは。」
小さい頃の自分を褒めてやりたい
寂しかった
けど
言えるわけないじゃないか
ただ言ってもつらいだけの事なんて…
「…そうだ…あきちゃんて呼ばれたらお前嫌がってたな。その名前で呼ぶんじゃねぇよって…昌良だって」
「あぁ、」
仕方なくおれは相づちをうった
「理由を教えてやろうか…瞳がお前の事を生まれる前からずっとそう呼んでいたからだよ。」
「は…」
「お前が瞳のお腹にいるとき、何回も流産しかけたんだ。体が弱かったからな…けど、いつも奇跡的に助かっていた。それを経験してからか瞳はお前をあきちゃん、あきちゃん言い始めてお腹をさすっていた。まだ男か女もわからないのに…呼ぶんだよ」