ウラコイ2 銀幕の旦那様
『…憎まれて当たり前だが…』
『親父?』
親子は笑った
何か言ったが聞こえなかった
着流した着物が風で揺れる
『-なに…を、』
『…お前はわたしから離れていく、…けど本当に離れていくわけではない、どこかで繋がっている。…家族という繋がり。あきら…次はお前に繋げてほしい、多分それが今わたしと瞳の望む夢だ』
偉そうに笑い親父は車に消えていった
なんて単純で簡単な夢
けど
一方でその夢はとてつもなく難しく思えた
お父さん
…なんだい?
早く大きくなりたい。
どうしたらいいの?
…どうもしなくていいさ
そんな急がなくてもなれるさ。
ほんと?
…ほんとだよ。だから大丈夫だよ
お父さん、
うん?
ずっと ぼくのお父さんでいてね。
…あぁ 当たり前じゃないか。
お前のそばにいるよ。
お前が立派になるまでちゃんとみててやるからな