ウラコイ2 銀幕の旦那様
きっとわがままもきいてくれる
母がいない事ただそれだけが
わたしを汚い気持ちにさせてた
中学生だったし
思春期で色々考えていたから尚更…
父には言えない
この真っ暗でどす黒い気持ち
憎しみ。
14才のわたし…
「みちるちゃん~、きゃー可愛いくなってー」
弥生さん家に行くと
いつも弥生さんは私にやさしかった
なんでも女の子が欲しかったらしいから
「…弥生さん。苦しい」
「あらやだー」
「おぉーみぃ。久しぶりだな、母さんやめなよ。ある意味犯罪だよ」
「やぁだ失礼、あら翔太は?また夜更かし?」
「あぁ、みぃゲームやろーゲーム」
わたしはたまに
弥生さん宅に遊びに行った
決まって周君とゲームをする
弥生さんも加わるけど負ける
翔太君は ただぼーとみていた
それだけだったけど楽しかった
一時でも“家族”の中にいる気がして
「…弥生さん。」
「うん?」
「弥生さんはお父さんを好き?」
「…好きよ、みちるちゃんと同じくらい好き。」
笑って言った弥生さん
本当に?