ウラコイ2 銀幕の旦那様
冬休みに入り わたしは
スキーに行く日を一層楽しみにしていた
12月23日…夜8:00
「もしもし…槌谷です…はぁ、はい。」
突然携帯が鳴った
めったに怒らないお父さんは
低い声で電話に
言いながら廊下に行った
どうしたんだろ…
そろそろと廊下に行ったら
お父さんは怒鳴っていた
「…無理に決まっているだろ。なに…駄目だ、いるだろう、……そういう問題じゃないんだよ!」
はぁとお父さんはため息をついた
「お父さんお仕事?」
「…みちる。んあぁ…悪いあとでかける、」
「仕事が入ったの?」
携帯を切った父に聞いた
リビングに戻り イスに座った
「…なんか人が足りないらしくて。24日に長野に…ちょっとらしいんだけど、」
「…長野だったらすぐだよ。お父さん、わたし弥生さんと行ってあとで合流したらいいんだよ」
わたしは なんであんなに
怒っていたのかわからなかった
近くなのに…
「…そうだけどなぁ…、撮影の進み具合でもしかしたらスキーは無理かもしれないんだ。断れない事はないけど…人が足りないらしくて」
「…」