ウラコイ2 銀幕の旦那様






周君と翔太君



















火葬場まで行って父の骨を拾って また葬儀場に戻った




もう片付けをしている











わたしは父の遺影を持った
まま立ち尽くしていた

















みちる











あの声もしない
あの笑顔ももうない


あの優しい手ももうない











わたしは遺影を持ったまま人のいないとこに走った














薄暗い倉庫



「あ…」



荷物に足をとられ転んだ




「ったぁ…」



床が冷たい
雪みたいに冷たい…




制服が汚れてしまう
早く立たなければ…


早く







2月は立志式だな、早いなぁ











ごめんな みちる…



来年があるよ。











全部全部 おかしい




ここにいるわたしも





この制服も







遺影も





なにもかもおかしい…







遺影…
父は笑っていた









いない…


制服が汚れるから立ちなさいと注意する人も


悪い冗談だと笑いとばしてくれる人も





泣かなくていいと慰める人も




わたしを 無条件で
甘やかしてくれていた人は




もういない
















死んだんだ












涙が出て

わたしは泣いた



床にうずくまって

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