ウラコイ2 銀幕の旦那様
「嫌だったんだ…みちるさんを他の男からとられるのが。特に親父と潤さん。あなたはずっと二人を大切にしてる…悪くはない…んだ。だけど俺にはそういう大切にする気持ちがわからない。…」
「…そんなことない。翔太君はわかってる。悪いないよ、わたしが…色々だめだから、」
だめだからあなたを困らせるの
困らせたくなんかない
綺麗なわたしを見せていたい
のに…
「みちるさん。さっき、一条さんに会ってさ言われたんだ。“結婚てふたりで一緒に考えてするものでしょう”て…」
「めぐみさんが?」
翔太君は頷くわたしに向かいあう
「…ふたりで一緒に。ずっと悩んでたのが一気に吹っ飛んだよ、みちるさん。あなたと俺はずっと一人で考えてばかりでだから…駄目だった。だからさこれからは“二人”でちゃんと話そうよ、嫌なこともさ。」
「…二人で?」
昨日の不安そうな顔をしていた彼はいない
大正解を見つけた
コドモみたいな笑顔をしてる
ふたりで…
「…嫌なことも?」
わたしが弱いことも、
嫌な気持ちがあることも
まだ父の死を受けとめきれないこの気持ちも?
「…でも、」
「なに?」
「……」