ウラコイ2 銀幕の旦那様
「あぁ、いたいた槌谷」
「千広先輩」
ちょうどスタジオに行こうとした時に声をかけられた
「…神田さんと話してたのか。」
「あ…ちょっと、はい」
後ろにいる翔太君をちらりとみていた
「…仲がいいのは結構だが、気をつけろよ。勘のいい奴はいるんだから…」
「はい。ご忠告感謝しますといいたいですが、大丈夫です。岩井さん」
翔太君がなぜか返事をした
「…」
スタジオにいくと勘十郎さんがいた
「久しぶり、神田君」
「勘十郎さん。お久しぶりです…」
市村さんは ちょっとムスッとした顔をしていた
「偶々仕事のスケジュールが空いてね。いや暇だったから寄ったんだよ、撮影はもう終わるんだってぇ…早いなぁ」
翔太君はチラッと私をみた
私は無言で背中を小さく押した
私は彼から 離れる
「みちる。」
「ちぃ姉」
「あ、美帆にめぐみさん。」
ふたりはじっと私を見ていた
「なにかあったの」
「…実に嫌な話よ。」
美帆は ため息をついた
嫌な話…