ウラコイ2 銀幕の旦那様
行きづらいなぁ…
と思ってると千広先輩は立ち上がり
めぐみさんのいった方に歩いて行った
タイミングよすぎ…
と思いながら翔太君の近くに行った
「神田君」
「おぉ…誰かと思ったら…槌谷さんか」
わざとらしく翔太君は笑いながら言った
「ごめんね、昼食の件。めぐみさんから聞いて…勘十郎さんと食べに行ってたんだ」
「ん…さっき勘十郎さんから聞いた。いいよ、一条さんと食べれたし…」
失礼しちゃうと言っためぐみさんの顔が浮かんだ
言い方はきつかったけど
本気で怒ってはいなかった
「…勘十郎さん言ってたよ。弱気な顔をしてたって」
「うん、喝入れられた」
翔太君は ははと笑った
「難しく考えることなんかないんだよな。おれが俳優だからとか…スキャンダルがどうとか…。大事なのはいまの二人の気持ちなんだよな」
「…そうだね。」
千広先輩となにを話してたのか
気になったけど聞くのはやめた
遠くを見てる翔太君の横顔を見ていたかった
「…みちるさん」
「ん…」
「おれとずっと一緒にいてくれる?」
「…もちろん」
わたしは頷いた
大博打
もしかしたら
一緒に死ぬかもしれないけど
きっと大丈夫。
翔太君は何もいわないでわたしの手を握った
あなたといれるなら
わたしはどこにでも行ける
天国でも地獄でも…きっと