ウラコイ2 銀幕の旦那様
「…翔太」
「母さん…」
「傲慢ね…、」
お茶を見ながら母さんはつぶやいた
「翔太。世の中全部まともに受け入れられない事だってあるのよ、わかってるの?」
「わかってる…。だけど…会えるなら会った方がいいと思う。生きているなら、言い訳だって出来るはずだ。それからだってなにも遅くはない…」
「…」
会えるなら…
「…馬鹿正直ね。誰に似たのかしら」
母さんは ふぅとお茶をテーブルに置いた
「…翔太」
「なに、」
「美麗さんの事聞きたい?」
母さんは まっすぐおれを見ていた
「まさか…知ってたのか、」
「あなたよりは。周…悪いけど…」
「買い物行ってくるよ。ビール飲みたくなった…。」
兄貴は さっと立ち居間から出て行った
「…母さん」
「美麗。みちるちゃんの母親はね女優だったのよ、いまは病気で芸能界にはいないけど…、すごく綺麗な人だったわ」
母さんは目をつむった
「わたしは彼女が嫌いだったのよ…翔太」
母さんは無邪気に言った
小さい子が好き・嫌いをはっきり言うみたいに