ウラコイ2 銀幕の旦那様
場所を休憩室に移した
翔太くんはちょっとためらっていた
「…なに話って?」
「こないだ母さんから美麗さんの話しを聞いたんだ……」
美麗さんの。
「うん…、」
「あんまり詳しくは聞けなかったんだけど、なにか事情があったらしい…」
翔太くんはすこし悲しい顔をしていた
「ありがとう、」
「母さんに言ったんだ。みちるさんが美麗さんに会うって…したらさ、“知らなくていいこともある。この馬鹿息子”って…」
「そっか…」
「おれの家みんな男ばかりだろ。だからなんていうか…。みちるさんは母さんにとっては娘みたいでさ、当たり前に心配しててさ…」
「なんか弥生さんらしいね…。」
翔太くんは 苦笑した
「弥生さんもいろいろ心配してくれてるんだよね…ほら父さんと仲良かったし、色々世話もしてくれたし。けどやっぱりわたしは知りたいから。また弥生さんにも話に行きたいなとは思ってるんだ…」
そっか と翔太くんは笑った
「大丈夫だよ。」
理由がしりたい
わたしと父さんを置いていった理由
誰になにを言われても。