ウラコイ2 銀幕の旦那様
「大学も結構楽しいよ?」
「…だろうね。かれんさんをみてたら分かるよ、そういう選択肢もあるんだなぁとは思うけど…おれはいい」
「まぁいいけど。あなたの自由だから、どうせ芝居一本に集中したいとかそういう理由でしょ…」
「まぁ…」
かれんさんはふふと笑った
「あなたらしい理由だね。」
惹かれていたと思う
けど おれは
自分の感情が分からなかった
「お疲れ」
「お疲れ様です。」
コーヒー缶をおれに渡した
「翔太くん。」
「なにか…話しですか、おれに」
「分かるの?」
「かれんさんの声のトーンが違うから…」
コーヒー缶を開けた
かれんさんは握りしめたまま呟いた
「ここに来る途中泣きながら廊下を走ってった子とすれ違ったのんだ。確かあなたが出てるドラマのヒロインの子…」
「…はい」
「…あなたがなにかしたの?」
「別に…面倒くさくなったから別れよっていっただけ。そしたら泣かれて…怒鳴られて走って行った」
かれんさんは そうと言った
「おれになにか言いたいの?」