ウラコイ2 銀幕の旦那様
「…あなた彼女の事好きだったの?」
「いや…ただ気が合うし可愛いから付き合ってみようかと思っただけだよ…」
「ふぅん…面倒くさくなった理由はなんで」
おれはコーヒーを飲みながら言った
彼女の顔はうつむいてて見えない
「束縛してくるから。最初は良かったよ。1日に1回はメールしようとか…週1回は会おうとか…おれもまぁそれくらいはいいかと思ってたんだけど、…なんか最近やたらうるさく言ってきて。“なんで返信くれないの”“いまどこにいるの”って…」
「…それで?」
かれんさんの表情に気づかずおれは話す
休憩室はすこし寒い
「“メールの返事は忙しいから出来ない、最近ドラマやらCMの撮影が入ってきて体が空く時間ない”って言ったんだ…そしたら、あっちが翔太くん本当にわたしの事好きなのとか言って泣き出して…こないだまでは謝ってたんだけどなんだか面倒くさくなってきたから…」
「面倒くさいね…」
かれんさんの声がいつもより低かった
おれはようやく彼女がいつもと違うことに気づいた
「かれんさん」