ウラコイ2 銀幕の旦那様
それから二人で昼まで寝た
お昼過ぎに起き出して
しばらくぼうっとしていた
翔太君はリビングの椅子に座った
「まだ寝てたかったよ。いい夢見てたから…」
「どんな夢?」
「みちるさんと俺と子供が遊んでる夢」
翔太君は 笑いながら言った
「公園で遊んでておれは子供を肩車してるんだけど、肩車なんかした事ないから内心ヒヤヒヤしてるんだ。落ちないかとか…んでみちるさんと子供は俺を見ながら笑ってる…て夢」
「…子供は男の子?女の子?」
「女の子。顔までは見えなかったんだ、なぜか。でも声でわかったよ」
「…そっか」
「まぁ夢で終わらすつもりはないけど、おれは」
と自信満々に翔太君は言った
「そうだね。頑張ろうねいろいろあるけど」
泣きそうになるのを堪えてた
前は未来を
話す事なんてなかった…
話せる関係になってはいけないと思っていた
のに
いつの間にかわたしと彼は
自然に未来の話をしている
叶わないと思っていた
望んだらいけないと思っていた
でも こうしてわたしは彼と一緒にいる