ウラコイ2 銀幕の旦那様
「みちる~」
「美帆、お疲れさま。」
美帆は工藤君を手下みたいに連れて歩いてきた
「工藤君、美帆といるとなんか主人と下僕みたいだね…」
「なによ…失礼ね」
工藤君は苦笑していた
「確かに、茅ヶ崎さんにも言われましたよ」
「…ったく、そうそう。明日なんですって、美麗さんに会いに行く日…」
「うん。」
明日…
翔太君と一緒にゆっくりした日
めぐみさんから電話がかかってきた
翔太君は あぁ とうん、と
言いながら紙に何かを書いていた
最後にありがとうといい電話を
きってわたしに書いたメモを見せた
一週間後…午後二時
場所は後ほどメールで。
「…多分伊豆までは電車、駅からは迎えが来るらしい」
「うん。」
翔太君はうかがうように
黙ってわたしを見ていた
…お母さん
「大丈夫…?」
「大丈夫…」
「ちゃんと話せるといいな、」
遠慮がちに翔太は呟いた
ちゃんと話せるかな。
わたしは彼女を…許せるのかな
お父さん