ウラコイ2 銀幕の旦那様
「ぼけーっとしちゃって、まぁ。しっかりしなさいよ」
「うん、」
美帆は あのねぇと話し出した
「ムカつく気持ちとか気遣いとかさ色々あるだろうけど、とりあえず全部話しなさい。ぶちまけなさい」
「美帆…」
「てか怒っていいのよ。あんたは。娘なんだから当たり前じゃない、遠慮なんかして何になるのよ?本音が聞きたいなら本気でぶつからなきゃなにも聞けないわよ」
「うん…」
本音が聞きたいなら本気でぶつかる…
「美麗さんはあんたを傷つけたりしないわよ、親はね…子供が一番なんだから、」
わかってる美帆
わかってるけど怖いの
彼女に会ってあなたの事を
産むつもりなんかなかったとか
本当はお父さんなんか大嫌いだった
そういう言葉が
返ってきたらと思ったら
「あーつっち発見~」
休憩も終わりスタジオに行こうしたら
志摩ちゃんと会った
「お疲れさま、」
彼女特有のぽやぽやした穏やかな口調で笑った
「あ、つっち今から撮影?」
「うん。ほら…火曜のバラエティー」
あぁあれかぁと志摩ちゃんは言った
「こないだ甲斐田君に会ったけど…相変わらずみたいだね。嘆いてたよ、」
ふーんだと志摩ちゃんはそっぽ向いた