ウラコイ2 銀幕の旦那様



「…」


「口うるさく言う気はないけどね、あなたの保護者としては心配なのよ」




保護者…


わたしは少しいらっとした


「ねぇ真澄おばあちゃん、私のお母さんは…それにお父さんは…いい加減教えてくれてもいいでしょ」



真澄おばあちゃんは箸を動かすのをやめた



「顔を知らない。ずっとおばあちゃんと二人で、ねぇ…」


「…さぁて皿でも洗うかねぇ」



わざと明るい声を出してイスから腰を上げた




食器をすぐそこの流しに置く

暖かいお湯の蒸気があがる





「真澄おばあちゃん…」



「言ってるでしょう…あなたが卒業したら、話すわ」







「はぐらかさないでよ。もう高2よ、普通17にもなって親の顔知らないなんてないなんなの?」





色々考えていたんだと思う

けど相手を傷つけない
言葉なんか知らなかった




「美麗」



「なにも教えてくれないくせに都合のいい時だけ保護者面しないでよ!!」




私は箸を置いて家を飛び出した
自転車を出して近くの公園まで走った











誰に話しても理解してくれない

親がいないわたし。

親の顔を知らないわたし、








まだ真澄おばあちゃんいるだけ幸せなのかもしれない…

けど











やりきれなかった
いつもいつも心にあるのは親がいない寂しさ…




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