ウラコイ2 銀幕の旦那様
「後ろめたかったわ、全部自分がしでかした事なのに…。」
彼…一条さんと付き合って1年たった
別れる勇気もなくずるずる続けていた
みちるは1才の誕生日間近だった
潤さんから話があると言われた
わたしはわかっていた
バレたのだ、と…
「美麗、別れようか、俺たち…」
テレビのチャンネル替えようかと言う時みたいに
何気ない口調で…
「え…」
「親権は俺が持つ。みちるは俺が引き取るから…俺と別れて欲しい」
「ちょっと…なんで、急に…」
潤さんは ふっと笑った
まるで別人みたいに感じた
彼は1回もこんな笑い方をした事なんかなかった
「離婚する理由なんか一つだろ、美麗。もう愛してなんかないからだよ、君の事」
「え…?」
-愛してなんかないからだよ
「…好きな人が出来た、だからもう君とはいれない」
頭がついていかなかった
「待って…なんで…」
「…“なんで”って“なんで”?」
穏やかに笑うのに言ってることは真逆だ
怖くなった
「家にも帰らない、子供の世話もしない。そんな女(ひと)といたい男なんかいるわけないだろ、いるとしたらそいつは馬鹿だ」