ウラコイ2 銀幕の旦那様
「私はずっと悪い人だと思っていたの、あの人の事。…私を置いていって、挙げ句別の人と結婚して……」
「…うん。」
「…でももうこだわるのはやめて、美麗さんの事理解しようて思ってきたのに…まだ…」
泣きそうだった。
束ねている髪が風で揺れてる
「……、」
彼女に手を伸ばし 抱きしめた
「…理解するのは難しいけどさ聞けて良かったじゃないか。本当の事…確かに彼女がしたことは褒められるような行動じゃないけど…」
「うん…」
「皆が皆、立派に生きれる訳じゃない……、間違う事なんていくらでもあるんだよ。…大事なのはそれに気付いて、がんばろうとする事…だと思うよ…。」
偉そうに言ってしまったが
本当の事なんじゃないかと自分でも思う
間違う事は悪い事じゃない。
大事なのはその後。
みちるさんもわかってるはずだ
「生きていてくれてるだけで万々歳じゃないか。…いくら最低でも。自分の……親なんだから…」
ふと親父…の事が頭をよぎった。
もういない親父、神田怜一…。
「そうだね、…ありがとう」
みちるさんはふっと笑っていた