ウラコイ2 銀幕の旦那様
私と翔太君は数日間伊豆を観光がてら散歩した
蛍の時期は過ぎてしまったけど
景色は綺麗だった…
-病気になったのも自業自得ね。罰なのよ、全部…
話を聞き終わった後彼女はポツリと言った
-ごめんなさい。みちる。
ずっと悪い人だと思っていた
でも違った
彼女は、母…はただ生きたいように生きた
それだけなのだ きっと
感情に従って、生きていた…
そんな生き方を出来る人はなかなかいない…
みんな何かを我慢しながら生きてる
だから彼女みたいに生きてる人を
羨ましがる代わりに妬むのだ
私もきっとそのうちのひとりで…
羨ましかった…のかもしれない
「みちるさん、はい」
「…翔太君。」
彼はペットボトルのジュースを私に渡した
「ありがとう」
自然に彼は横に座る
「…翔太君」
「なに…、」
ザァッと風が吹いた