ウラコイ2 銀幕の旦那様
『…結婚なんて考えてなかったよ。ただ彼女が辛いと言わなくなったら自然に離れて見守ろうと…そう思った』
-私を放って…出て行ったの。
-それからお父さんや…お父さんの知り合いの人が私を育ててくれた。
みちるさん…
『…何がそうしたのか分からないが、彼女は次第に家に帰らなくなった。僕は焦ったよ。そしたら、彼女はもういいと言った、あなたといる方がいい…彼といると苦しいだけ。だと…』
苦しい…
『それから少しして…美麗は潤さんと別れると言ってきた。…なんとも言えない気持になったけど彼女が選んだのだから…て投げやりになってたら、ある日潤さんと話しをする事になったんだ…』
『え…直接ですか、』
一条氏は頷いた
『あぁ。…会ってね、彼は怒鳴りもしなかったし穏やかだった。話したら自分が悪いんだと言っていたよ。彼女の苦しさに気付かなかった…と。僕は訳が分からなくなった、彼はちゃんと美麗の事を考えている。…ただ美麗が分かってないだけじゃないのか…ってね』