ウラコイ2 銀幕の旦那様



とりあえず私たちは病院のロビーに入り、イスに腰掛けた






「…病状は危ないんですか」


翔太君が聞いたら一条さんは いやと言った




「…わからない。前にもこういう状態はあったんだ。…少し手術したらおさまるんだが…美麗が頑として受け入れなかった」


「何故…ですか」




「もしかしたら声帯にも影響が出るかも知れないと医者に言われたんだ…、美麗にその事を伝えたら手術したくないと言った。彼女から理由を聞いたら…僕も無理に言えなくなった…」




わずかな明かりが一条さんの顔を照らしてた




「…『声が出なくなるのは嫌。みちるに私の口から本当の事を話すまでは手術したくない。出来ない…』って」



本当の事…











-ごめんなさい




-つらい想いをさせて…











待っていてくれた。
私が来るのを…、

きっと恨み事しか言わないであろうわたしを…















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