ウラコイ2 銀幕の旦那様
「…みちる……」
「あ…、」
ゆっくり起き上がったのが分かった
「…ここ病院、かしら…」
キョロキョロ辺りを見渡したので私は慌てて明かりを点けた
「病院です。…一条さんはお医者さんに呼ばれて話しを聞きに…」
「そう…また、倒れてしまったのね。情けないわ」
-手術したくない。みちるに本当の事を話すまでは…
「…」
「あの人慌ててあなたまで呼んでしまったのね…」
ふっと美麗さんは笑った
雨風が窓を叩きつけてる
「…ごめんなさいね、わざわざ病院まで来させてしまって、」
「…」
私は首を振った
「…手術しないんですか?」
「私痛いの嫌いだから…」
嘘だ。
「一条さんから伺いました、手術したら治るって。渋ってるのは美麗さんの口から私に本当の事を言う為だって…もういいじゃないですか。私に言ったんですから…」
一気に話したら息があがってしまった
「……私はずるいのよ。あなたと会えて話が出来たらいいとあの人に言った。けどまだ続きがあるの…。本当の事を話した後にあなたと普通に親子として話したい…とずっと思っていたの。あなたが私を親だと認めてくれるかもわからないのに…」