ウラコイ2 銀幕の旦那様
今日は 一応東京に帰る
だから最後に一条家に挨拶に来た
「すまないね、昨日も迷惑をかけて」
「いえ…おかげで彼女が仲直りできたので…おあいこです」
翔太君が言うと一条さんは苦笑した
私はちょっと首をすくめた
起きてる分には問題ないといわれた美麗さんは一条さんの後ろにいた
「気をつけてね。あとこれ、東京にいる私の母の店。住所が変わったの…二人で顔を出してあげたら喜ぶわ、」
「…はい」
美麗さんから出されたメモを受け取った
「それじゃあ…神田さんみちるを頼みますね…。よろしくお願いします」
「はい…美麗さんもお身体に気をつけて…」
ふふと微笑み 頷いた
「…」
「みちるさん…」
私は うんといった。
うまく言葉にできない…
「…また会いにきます。」
「えぇ…私も身体を治して東京に行けるように頑張るわ。その時はめぐみと三人でお茶でもしましょう…」
すっと手を出した
淡い紫のストールが揺れた
わたしもゆっくりと手を出し握手をした
「気をつけてね。あんまり無理をしないで…」
「……あなた…も」