ウラコイ2 銀幕の旦那様
〈美麗目線〉






「美麗…身体にさわるから中に入らないと…」




健さんは 玄関でとどまっている私に言った




「えぇ…」


「…去りがたしだね。大丈夫だよ、槌谷さんとはまた会えるんだから」


健さんは ふっと笑い玄関の階段に座った






「…良かったわ。会えて…元気そうで、」


「…」




「……嬉しいのかい、母と呼ばれて。」


「そうね…、」











「いい子だったね。槌谷みちるさんは…彼もあんな感じだったのを思い出したよ、そっくりだ」



そっくり。
みちるの性格は潤さんにそっくりだ



お人好しで厄介ごとに巻き込まれて…けど笑ってる。




「…健さん、わたし手術受けてみようかしら。そしたら…みちるに会いに行けるし…」



「いい考えだね。…その時は僕も付き添うよ、まだ時間はあるよ…美麗」










健さんは笑った。

彼も潤さんに負けず劣らずお人好しだ。




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