ウラコイ2 銀幕の旦那様
「……」
焦ってるみたいに言葉が出てくる
間違った事は言ってない
言ってないはずだ
なのになんでこんな緊張してるんだ
みちるさんが手をとりおれを見上げる
「大丈夫だから…。わたし何があっても翔太君と一緒にいる」
「……」
「…みんな居てくれるから大丈夫だよ。美帆や弥生さんや、めぐみさんや私のお母さん…みんな翔太君とわたしの味方だから助けてくれるよ」
「うん…」
-みんな助けてくれる。
そうだ 大丈夫だ。
でも 少し不安があった
みちるさんに言ってない
進藤かれん の事…
別れてるしもう何年も前の事だから…言う事なんかない
でも…
隠したくない
別にやましい事なんか一つもないのだ
「みちるさん、あのさ…」
おれは口を開いた。
〈目線おわり〉