ウラコイ2 銀幕の旦那様
「…せっかくだから町で撮ろうか。風情あるからなぁ京都は…」
「構いませんけど。……先輩」
千広先輩は、ははっと笑う
「大丈夫だよ。変な目的で撮らないから…ほら肩の力抜く…普段通り…な?」
小型カメラをかまえた
千広先輩に苦笑した
「…はいはい。」
すこし楽になった…
千広先輩が
明るく話してくれるから
「町谷の家の挨拶はどうだった?疲れたか」
「多少…。美帆のお父さんが反対して、美帆もそれに反撃して……、」
なんで警官と結婚
しなきゃいけないのよ…!
「壮絶だったろうな…。町谷の事だから何としてでも押し切りそうだけど…」
「……きっと上手くいきますよ。やっと美帆が気に入る人を見つけたんですから」
暮れない空を見ながら思った
じゃああたしが見てる
あんたの事ちゃんと見てる…
あたしが結婚しようが
何になろうがみちるが
幸せになるまで見てるから…
ちゃんと幸せになって
あたしを安心させなさい…!
専門学校の頃に
親の事を話したら
美帆は涙目で言ってくれた
ああ言っていた
美帆も本当に結婚する…
甘えてばかりいられない