ウラコイ2 銀幕の旦那様
こういう店は
知ってて当たり前て訳か
お店の人に頼む時も
普通だったし…
なんだか慣れている感じ。
「…俺はこういう店は行かないよ。何が楽しいのかよく分からないから」
「別に…心配してないわよ。ただちょっと、やっぱりあんたはお金持ちの坊っちゃんなんだなぁ…て思っただけ」
下からは三味線の音が聞こえる
どこか艶っぽい音色だ
「……だからといって俺を嫌いになった訳じゃないよね」
にっこり笑って私の近くにきた
この男…
「べつに…嫌いとかでは………」
「聞こえないよ、美帆さん?」
わかってて言わせるのは狡い
本当に狡い
「好きよ。旬の事…金持ちだろうが、照明だろうが…」
旬は良かったと
笑ってキスしてきた
「どこ~、」
部屋から追い出されたけど
翔太君がどこに
行ったか分からない
階段を降りたり
のぼったりを繰り返していた
「なんで広いのよ…」
はぁはぁ言いながら
倉庫らしき所で私は休憩した