ウラコイ2 銀幕の旦那様
翔太君といると…
言わなきゃ
翔太君はもっと傷付く…
けど 傷付けたくない…
なんでわざわざつらい事を
言わなきゃいけないの
「……わたし…この話をしたら翔太君が辛くなると思って、話したくないの…それでも聞くの?」
彼の顔は暗くて
よく分からない…
「…聞く。話して、」
短く返事をくれた
下を向く…
話さなきゃ…
このままギクシャクしたくない
「…最近思うの。翔太君の近くにいたくない…、現場見るのも少しつらい。嫌いな訳じゃないよ。でもね…どうしても考えるの…」
「なにを?」
「改めて私と翔太君はその…違う世界の人なんだな…て。カメラマンは所詮カメラマンで、俳優にはなれない。カメラマンて仕事をけなしてる訳じゃないよ―、ちゃんと選んだんだから…けどね」
けなしてる訳じゃない…
むしろ誇りに思ってる。
「…わからなくて…一条さん見てたら。女優だったらそれなりに気持ち分かって翔太君と話せる、それにマスコミとかに騒がれても不自然じゃない。…私カメラマンで良かったのかな…って、ごめん……」
翔太君は黙ったままだった
「翔太君…?」
「そんな事…気にしてたの?」