ウラコイ2 銀幕の旦那様
「…カメラマンのみちるさんだから俺は好きになったんだよ。」
「分かってるよ……、でももしかしたらて考えるの。もしかしたら翔太君と演技の話出来たかも知れない…もしかしたら、一緒に映画に出れたかもって…」
もしかしたら…
「みちるさんは…女優にはならない方がいいよ。」
「何で…?」
ふっと私の方を向いた
「……前、兄貴とCM出てたろ?あの時やたら綺麗な人がいるなぁて…聞いたらみちるさんだって…」
あ…あの結婚式の…
「茅ヶ崎さんは言わなかったけど反響凄かったんだよ。2回目も決まった。…3回もあったけど…俺が揉み消した…」
「…揉み消したの。…」
「茅ヶ崎さんに直談判して。……俺はみちるさんには悪いけどカメラマンで安心してるよ。…他の男に目をつけられないし…」
月の光がちょうど翔太君を照らす
黒い髪が風で揺れる
下から見られてドキッとした…
「翔太君?」
「…みちるさんが綺麗なのなんか俺だけが知ってればいい。だから女優になんかならなくていい」