ウラコイ2 銀幕の旦那様
「……。千広先輩いつも通りね、」
「うん…」
あくまでも仕事…
だから私情は持ち込まない
持ち込むなんて格好悪い…
「…悩んでても仕方ないわよ。今日も元気に撮影しましょ」
「うん…」
「よっ神田弟。」
「町谷さん…どうも。何か、」
あたしは休憩中の神田弟に話し掛けた
台本をひっくり返して私の方を見た
「あぁー…その昨日の岩井さんとの事…本当なの」
「あぁ…。本当ですよ、俺もついかっとなって、ばらしてしまって……ダメっすね」
ははと笑いながら言っている
「別にダメじゃないわよ。…彼女…なんだから…。」
「まぁ。…そうなんですけど、公私混同したくないし。人に話してばれて、みちるさんも居づらくなったら困るだろうし…」
困るか…
まぁみちるの事を考えてはいてくれてる
……
「…ねぇ神田弟。」
「はい…。」
「千広先輩が告ったの、ある意味勝算があるはずだった告白だったの」
勝算がある告白…
神田弟は 勝算て?と聞いた
「実はね、専門学校の一時期みちるは千広さんの事…好きだったの。」
「……」