月光狂想曲Ⅱ‐悪魔の花嫁‐
『寒いなぁ〜。
もうすぐクリスマスイヴかなんか知らんけど、雪は堪忍やで。』
仁はぶるっと肩を震わせて、寒そうに白い息を吐いた
「え?
もうすぐ12月24日なの?」
私は長い間色々とあり、忙しかったせいですっかり月日の感覚がずれ、イベントなんて忘れていた
『え、ああ、まぁね。
でも、そないな行事は悪魔には必要あらへんやん。
聖夜だかなんだか知らんけど、俺たちは神なんて崇めたりせーへんで。』
「あ、そっか…。」
仁たちは悪魔で、悪魔が神の誕生を祝うなんて変だものね
わかっているつもりだが、私は小さく肩を落としてしまう
『ってかウァルド…!!
寒い思ったら窓開けとるやん!!
はよ閉めてくれへん!?』
しかし、ウァルドは下を俯いて何かを考えている様子だった
『ちょ、ウァルド!!
シカトかいな!?』