RINE‐俺様御曹司×意地っ張り姫-





「ふーん。あの大地がねぇ…。お前名前は?」


「自分から名乗るのが礼儀ですよね」



一応敬語。

まだイヤ、櫂がいる時点であたしはもうばれることが許されない。

櫂だけには絶対にばれる訳にはいかないの!


「てめぇ…。まぁいい。俺は三浦櫂<ミウラカイ>。ここのKINGだ。三浦グループの御曹司かつ、kingのリーダー。まあ、族の総長ってことだ。」


偉そうな口ぶりで言うあたしの元彼さん。


三浦櫂ね。そんなの知ってるし。

あたしが海だって気づきもせずに・・・。

最悪だね。まぁ、気付かれても困るんだけどさ。



ん?でも、確かkingとしている時は‘ウミ’。

だから、戦った時あたしは気付かなかった。確信できなかったんだ。

櫂がウミだと…。



「・・・竜崎海よ」


「竜崎だと?竜崎家にこんな女いたか?」


「竜崎グループの人間ではないので。両親は普通の会社員です」



あたしがそういうとやけに反応した。


……あたしと初めて会った時のような見下した態度。

殴りたい!


もうあたしの怒りは抑えるのが難しかった。





< 69 / 100 >

この作品をシェア

pagetop