RINE‐俺様御曹司×意地っ張り姫-
「ふーん。あの大地がねぇ…。お前名前は?」
「自分から名乗るのが礼儀ですよね」
一応敬語。
まだイヤ、櫂がいる時点であたしはもうばれることが許されない。
櫂だけには絶対にばれる訳にはいかないの!
「てめぇ…。まぁいい。俺は三浦櫂<ミウラカイ>。ここのKINGだ。三浦グループの御曹司かつ、kingのリーダー。まあ、族の総長ってことだ。」
偉そうな口ぶりで言うあたしの元彼さん。
三浦櫂ね。そんなの知ってるし。
あたしが海だって気づきもせずに・・・。
最悪だね。まぁ、気付かれても困るんだけどさ。
ん?でも、確かkingとしている時は‘ウミ’。
だから、戦った時あたしは気付かなかった。確信できなかったんだ。
櫂がウミだと…。
「・・・竜崎海よ」
「竜崎だと?竜崎家にこんな女いたか?」
「竜崎グループの人間ではないので。両親は普通の会社員です」
あたしがそういうとやけに反応した。
……あたしと初めて会った時のような見下した態度。
殴りたい!
もうあたしの怒りは抑えるのが難しかった。