幼なじみと2週間
見ていたのはアドレス帳。
だって、さ行を見ていたときアドレス交換をしていないはずの"佐久間恭吾"の文字があったから。
しかもご丁寧にハートまで付けられている。
恭吾のばかっ!
だけど今更消すのも出来なくて、恭吾がお風呂から出るのをのんびり待った。
――――――――……
――――――……
ガララッ
ドアが開く音が聞こえて振り返ると、上半身裸の恭吾が立っていて。
程良く割れた恭吾の体に、一瞬抱きしめられたい。
なんて思ってしまったけど。
「き、恭吾!服着てっ!…目のやり場に困る。」
そう言ってあわててごまかした。
「鈴照れてんの?かーわい。」
「てて照れてないっ!風邪引くよ?」
「大丈夫だっつの。ま、今から着てくる。先に寝んなよ?」
「わかったから!でも早くしてね。あたし眠いから…」
そう言って大きなあくびをした。