幼なじみと2週間
一気に身体が熱くなるのを感じた。
だけど恭吾にはバレたくなくて手を払った。
「っ///…馬鹿恭吾。」
ドキドキしてるの、バレてないといいな…。
「そんな意識すんなって。てか馬鹿って言い過ぎ、あとで覚えとけよ?」
うぅ…やっぱバレてた?
「馬鹿は訂正するから!それだけは勘弁してください!」
「なぁ…"それ"って?」
意味不な笑みを浮かべた恭吾があたしを見る。
「いや…だから…それっていうのは…」
それとはキスのことです。
なんて言えるわけない…。
「俺別にキスするとか、言ってねえけど?勘違いしちゃった?」
完全にあたしを馬鹿にしてる。
むかつく〜!
「あ、あたしだって思ってないからっ!」
気づくと家の前に着いていた。
なんかいつもより家までの道のりが短かったように感じた。
あたしはドアの鍵を開けて、壁にもたれながらくつを脱ぎ始めた。
玄関の電気を付けるのを忘れたため恭吾さえよく見えない。
「鈴…」
やっと靴が脱げたところで、ボソッと耳元で声がして…
「…きゃっ」
バランスを崩したあたしは、恭吾にもたれかかってしまった。
――――――……ギュ
あたし…恭吾に抱きしめられてる…?
「ばーか。」
「ご、ごめん」
「ま、でもこれで許してやる。」
その言葉の後に、額に柔らかくて暖かいものが触れた。