幼なじみと2週間








一気に身体が熱くなるのを感じた。





だけど恭吾にはバレたくなくて手を払った。





「っ///…馬鹿恭吾。」




ドキドキしてるの、バレてないといいな…。





「そんな意識すんなって。てか馬鹿って言い過ぎ、あとで覚えとけよ?」





うぅ…やっぱバレてた?





「馬鹿は訂正するから!それだけは勘弁してください!」





「なぁ…"それ"って?」





意味不な笑みを浮かべた恭吾があたしを見る。





「いや…だから…それっていうのは…」





それとはキスのことです。





なんて言えるわけない…。





「俺別にキスするとか、言ってねえけど?勘違いしちゃった?」





完全にあたしを馬鹿にしてる。





むかつく〜!





「あ、あたしだって思ってないからっ!」





気づくと家の前に着いていた。





なんかいつもより家までの道のりが短かったように感じた。





あたしはドアの鍵を開けて、壁にもたれながらくつを脱ぎ始めた。





玄関の電気を付けるのを忘れたため恭吾さえよく見えない。





「鈴…」





やっと靴が脱げたところで、ボソッと耳元で声がして…





「…きゃっ」





バランスを崩したあたしは、恭吾にもたれかかってしまった。





――――――……ギュ





あたし…恭吾に抱きしめられてる…?





「ばーか。」





「ご、ごめん」





「ま、でもこれで許してやる。」





その言葉の後に、額に柔らかくて暖かいものが触れた。








< 25 / 41 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop