Fickle Fortune

「どうせ断られるんだから良いじゃない。明日歌、告白なんてしたことないでしょ？」

イタいところを突かれて何も言い返せなくなる。


……えぇ、そうですヨ。

告白どころか男の子を好きになったことも片手で数えられるくらいですケド。

なんで今そんなことを……。


「何事も経験よ」

ニッコリと可愛らしい笑顔を向けてくる。

あぁ、悪魔だ。小悪魔様がいらっしゃる。

「はい……」

私は畏縮し、そう言うしかなかった。





それから放課後まで、ものすごーく気まずい時間を過ごした。

だって同じクラスに放課後告らなきゃいけない相手がいるんだよ!?

気まずいったらありゃしない！

矢野と席が離れてることがせめてもの救いだけど、矢野がいる方向は見れませんよねー。