Fickle Fortune
ついに放課後がやってきてしまった。

行きたくないなぁ。

このまま逃げちゃおうかなぁ。

「明日歌。考えてることが顔に出てる」

「ウソっ!!」

裕香に指摘され、慌てて顔を触る。

てゆーか顔に出ちゃうくらいイヤなんだよー!察してください、裕香様!

なーんて祈りが通じるはずもなく、素敵スマイルの裕香様から「逃げんなよ」と無言の圧力をかけられる。

蛇に睨まれた蛙のようにイヤな汗を垂れ流して固まっている私のもとに陽菜と玲奈がやってきた。

何だかんだ言っても友達だもんね。哀れな私を助けに――

「告白頑張ってね、明日歌ちゃん」

「結果報告楽しみにしてるよ」

何だって!?

助けに来てくれたんじゃないの!?

「てか2人とも帰っちゃうの!?こういうのって陰から見守るものじゃないの!?」

そう尋ねると、2人は不思議そうに首を傾げた。私何か変なこと言った!?

「だってあたし部活あるし」

「私も今日は蓮と約束があるから」

何ですと!!

私の罰ゲームは部活や彼氏以下!?

だったら罰ゲームなんて止めてくれればいいのに!

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