幸せな恋にあこがれて
「俺は…うっとうしい水無月なんか嫌いなんだよっ!!」

クラスが静まり返る

これでよかったんだ……。
夢樹…。たのむから
私もだよって笑ってくれよ
…なぁ……。

「私…」

夢樹が喋り始めた。

「うっとうしくてゴメンね…。本当にごめん。
ハルにそんな事思われていたなんて知らなくて、私、バッカみたい。

私……。
私は…、
ハルの事…

好きだったのに…

ごめん…!もう話し掛けないから安心して。
羅美と仲良くね…!新原くん。

……じゃ…ばいばい…新原くん。…元気…でね………」

夢樹は、絶対皆の前では泣かない。悲しいんじゃなくて苦しいそうに寂しそうに 辛そうに笑って、教室を逃げるように走り去った。


後に続いて、夢樹の友達が後を追った。
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