幸せな恋にあこがれて
「………」
10秒経過。
羅美が苦い笑顔で言った。
「私、もっと磨いてハルくんに好かれる女になるからねっ……」
おう って言えなかった。笑えなかった…
ただ…口に出来たのは……
「夢樹と親友だったのに…なんで離れていったんだよっ…?!」
「…えっ……」
「お前、夢樹から逃げていただろ?…なんでだ?」
「私を見てほしかったからよ」
羅美は当たり前の様に言った。
「夢樹といたら、ハルくん絶対私をみてくれないじゃない。だからよ…私を見てほしいの…
ハルくんのこと……本気で好きだから……。
私だけを見てほしいの…!」
「そんだけで、夢樹との友情裏切ったのかよ……」
「私にとっては大事な事よ!」
羅美が、俺にくっついてくる。
「わかる…?好きな人が自分の親友見てて、それを隣でずっと見てるだけな私の気持ち……。
ねぇ…。私を見て…私じゃダメなの……?
ハルくん……私は 夢樹みたいに……」
「やめろよ!」
「ハルくんっ!私は貴方だけをみてあげるっ!!」
羅美はそう言ってキスしようとしてきた。
「俺はーー!」
きっとーーー