幸せな恋にあこがれて



俺は、庇われていたんだ。
強く。。

大好きな人にーー。

今もー。

「夢樹っっ!」
俺は、夢樹の上半身を起こした。


ぐったりしていて、多分、うったであろう背中辺りから、血が滲み出ていた。

「夢樹!夢樹!!」
俺は、必死で叫んだ。
「先生っ!救急車っ!!」
「夢樹!しっかりしてよっ!」

「落ち着いて!」

いろいろな声が、とんでいた。



「…ぶっ?」

「だい……じょぉぶ…?」

「夢樹ツ…!」

「無事で……よかったぁー」
夢樹は、そう笑うと俺から目線を逸らし、信也を見た。信也が夢樹に近寄り、俺から夢樹をとった。夢樹は微笑み、信也の手をにぎりしめた。

「好きって言ってくれてありがとう。嬉しかったよ☆」

「ゆめ……き…?」

「救急車きましたー!!」

「誰か付き添いっ!!」

「俺、いきます!」
信也がとっさに手を挙げた。俺は、ただ事の成り行きを見ていた…


何してるんだよ……


夢樹か゛…

俺のせいで、ピンチなんだぞ?

夢樹が………。。

ピンチ………



なのに、

体が動かない…。
指一本ピクリとも動かない……。。


俺はーーーー。
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