いじわる教師といじっぱり生徒


足元でペラペラめくれる生徒手帳を拾おうと、私は地面にしゃがみこむ。


そして伸ばした私の手を―――


亮太の手が、勢いよくつかんだ。



「…拾うな。」


「えっ……?」



亮太ってこんなに声低かったっけ…?



私を見下ろす亮太と、数秒間目が合う。




いつもと変わらない亮太の目が…


どこか切なそうに見えるのは、私の勘違いなのかな…??



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