いじわる教師といじっぱり生徒



先生の横に並ぶと、先生はさっきと同じように、右手を私に差し出した。



「萌香はもっと素直になるべきです。」


「っるさい!」



左手で先生の手をそっと握ると、先生の手がぎゅっと握り返してきた。



……まただ。

胸がきゅーっと締め付けられる。



先生は私の歩幅に合わせて、ゆっくり歩いてくれている。



しばらく歩くと木々が無くなり、広い原っぱに出た。





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