いじわる教師といじっぱり生徒




先生の腕の力が緩むと、今度は私が先生にぎゅっと抱きついた。



「先生…っ」


「…ごめんな……俺の親父みたいに、みんなどっか行っちゃうような気がするんだ。だから…」


「大丈夫。私は死んだりしないよ…。」



目の奥がジワッと熱くなる。


先生、私のことを必要としてくれてるんだね。


あんなに強く抱きしめなくても、私はどこにも行かないよ…?



だから先生、先生もどこにも行かないでね。


さっきの先生と同じくらいの力で、私は先生を抱きしめた。







< 319 / 388 >

この作品をシェア

pagetop