いじわる教師といじっぱり生徒
私の問いかけを無視して、拓海はまた空を見上げる。
「…あれ、オリオン座。」
「え!どれ?どれ?」
ちゃんとした星座なんて、今まで見たことが無い。
「ほら、あそこに3つ星が連なってるだろ」
「うーん…どこー?全然わかんないよ。あれ?」
少し光の強いように見える星を指差すと、拓海は「違う」と首を振った。
「だからほら、あそこ……」
拓海が私の手首を持つ。
そして、私の腕を動かした。