いじわる教師といじっぱり生徒
拓海の笑顔が、私の胸に突き刺さる。
拓海は全然悲しくないんだね…
「もっと2人には仲良くなってほしかったんだけど。」
わざとらしく意味ありげに笑うお母さん。
私は自分が惨めになって、まだほとんど手を付けていない朝食を残して席を立った。
「萌香!もう行くの?」
「うんっ。ごめん、今日委員会あったの忘れてた。」
「あら、1日体力もつかしらねぇ。」なんて、見え見えの嘘を信じきってるお母さんを横目に、私は平静を装って家を出た。