続・破壊的衝動




「先生、やっぱり苦しいままだ。
どうやったって、あいつの心は手に入らない。」



あの先輩も、俺と似たような感情を抱いたのだろうか。


先輩だけじゃない。
何人も。


そう思うと、自分がどれだけの罪を重ねてきたのかと恐ろしく感じる。



「一生手に入らない。」


この手にあるのは不必要なものばかり。

俺の“大切”は溢れて無くなった。



「あの子でしょ?
あの先生の浮気相手の生徒って。」

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