恋の教習所
彼氏への思いを優先させる?

仕事を始めたからにはそれとこれとは別?


正直今までの私たちは学生と言う立場だった。
社会人になった今、今まで通りというのも難しいだろう。

成長しなくてはいけない。
ただ、それを社会を受け入れていくのにも時間がかかるのかもしれない。


私たちは社会人としての階段の一番下にいた。


「悩んじゃうよね。私だって仕事とは分かっていてもヤキモチ焼くと思う。」

自分で何となくだが分かっている。
付き合った事はない。

けれどヤキモチ焼き。

「だよね~。私も焼いちゃうから。」

友紀も同じだから余計に悩んでいるんだ。

「それにしてもどうするかだね?吉川君はもう他の人に言ってるのかな?」

言ってないなら中止にしてもらえる?
私はそんな考えを持っていた。


「わからない。聞いてみようか?」

「大丈夫そう?」

「聞かなきゃ話進まないもんね。」

私たちの会話の後友紀はケータイを取り出した。


・・・・・とその前に。
辺りを見回した。

他のお客さんが近くにいるのに電話していたらなんだか申し訳ない気がして。


ぐるっと見回してもみんなそれぞれ離れて座っている。
私たちは壁側の角の席。

大丈夫かもしれない。

きっと友紀もそんなに長話にはしないだろうから。


ちらっと私の方を見てから電話を耳に当てた。


プルルルル~・・・・・。
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