恋の教習所
教習項目4:選ぶ道と止まる足

~一ノ瀬三咲の場合~

小春日和。

そんな言葉が似合う今日の天気。

気持ちが良い。


さらに良い気分にさせるのが今日の予定。

昨日の話通り私は今日学科の教養を受ける。

憧れの谷川教官から。


予鈴が鳴ると笠井君と教室へ移動した。

人数は今の段階で・・・・・6人。

やはりまだ0にはならないようだ。

教習生の座っている位置を見てから席を決める。


うん、今日も空いている。


私たちはいつもよく座っている席へ座る。


席へ座ってからボールペンやカラーペンを出したりしている間、他の教習生は入ってこなかった。


カツカツカツ・・・・・。


足音が聞こえる。

教習生のような足音ではない。

むしろ教習生ならこの時間を受けようと思っていたら走って来ているはず。

私にはなんとなく誰か分かり始める。


二分の一。

確率の話。


教室は2階のこのフロアには3つ。

一番奥は検定等で使うがこの時間ではない。

ということは、あと残り二つ。

学科は一段階と二段階。

この時間は第一教室が第一段階の学科、第二教室は模擬テストになっているはず。


模擬テストは問題を並べたり渡したりをしなければいけないから、教官は早めに行く。

予鈴も鳴っているし、もう問題を並べているだろう。

残りはこの教室。

やって来るのは・・・・・・・。
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