恋の教習所
私の席。
見習いの私と、もう一人の男の人はどこの班にも所属せず、営業の人たちのグループに座ることになった。
営業の人たちは基本的に外に出っぱなしだから帰ってこない。
「初めまして。笠井達也(かさい たつや)です。」
はい、初めまして。
「初めまして。一ノ瀬三咲です。よろしくお願いします。」
私たち二人は席に行くと、挨拶を交わした。
どうやらこの笠井君もこの教習所の卒業生らしい。
年齢は私の二つ上。
そりゃあ、会ったことはないよね。
卒業生とはいえ、二人はそわそわ。
他の教官たちの机から離れていて、ぽつんと離れ小島のような席で二人はそわそわ。
そうしていると
「二人の指導担当の山本知宏(やまもと ともひろ)です。よろしく。」
私たちの席に近づいてきた人。
山本教官、私たちの指導員審査のために教養をしてくれる人。
30代かなぁ?
山本教官は、机に置いてあったメモ紙に自分の名前を書いてくれた。
あっ。
この字。
私の目に入った山本教官の字。
綺麗な字で書かれている字。
・・・・・の一番右の字。
谷川教官の“宏”と一緒だ。
なぁんて。
私ってば何を考えているんだか。
字を見ただけなのに。
顔、赤くなってなきゃいいな。
私と笠井君は山本教官に挨拶しようとしたら
「教習生からは、やまもととって呼ばれてるんだよ。もととって、残りのもひろはどこ行ったんだよって感じだよね。」
いきなり言われた。
さらに
「二人とも顔が引きつったままだよ。緊張しっぱなしじゃ、初日から疲れちゃうよ。」
私も笠井君もそうだったんだ。
だから、二人の緊張をほぐしてくれるために笑わせて?くれたんだ。
相手の気持ちや顔を見ながら話を進めていける人。
これが山本教官に対する第一印象だった。
見習いの私と、もう一人の男の人はどこの班にも所属せず、営業の人たちのグループに座ることになった。
営業の人たちは基本的に外に出っぱなしだから帰ってこない。
「初めまして。笠井達也(かさい たつや)です。」
はい、初めまして。
「初めまして。一ノ瀬三咲です。よろしくお願いします。」
私たち二人は席に行くと、挨拶を交わした。
どうやらこの笠井君もこの教習所の卒業生らしい。
年齢は私の二つ上。
そりゃあ、会ったことはないよね。
卒業生とはいえ、二人はそわそわ。
他の教官たちの机から離れていて、ぽつんと離れ小島のような席で二人はそわそわ。
そうしていると
「二人の指導担当の山本知宏(やまもと ともひろ)です。よろしく。」
私たちの席に近づいてきた人。
山本教官、私たちの指導員審査のために教養をしてくれる人。
30代かなぁ?
山本教官は、机に置いてあったメモ紙に自分の名前を書いてくれた。
あっ。
この字。
私の目に入った山本教官の字。
綺麗な字で書かれている字。
・・・・・の一番右の字。
谷川教官の“宏”と一緒だ。
なぁんて。
私ってば何を考えているんだか。
字を見ただけなのに。
顔、赤くなってなきゃいいな。
私と笠井君は山本教官に挨拶しようとしたら
「教習生からは、やまもととって呼ばれてるんだよ。もととって、残りのもひろはどこ行ったんだよって感じだよね。」
いきなり言われた。
さらに
「二人とも顔が引きつったままだよ。緊張しっぱなしじゃ、初日から疲れちゃうよ。」
私も笠井君もそうだったんだ。
だから、二人の緊張をほぐしてくれるために笑わせて?くれたんだ。
相手の気持ちや顔を見ながら話を進めていける人。
これが山本教官に対する第一印象だった。