恋の教習所
私の返事の後はメールが来ない。
きっと帰っているんだろう。

またメールが来るだろうから、それまでは。

指導員になる為の勉強をすることにしよう!

机について教科書を開く私。

メールが来るまでは寝ないんだ!

単純な私。



学科の勉強をした後は、論文の為に指導員用の本で文章を写していく。
内容を覚えないといけないから。
いわゆる丸暗記ってやつだ。

カリカリカリ・・・・・・。

私は学生の頃から丸暗記をしたり、文章を写す時はシャーペンではなくボールペンでする事にしていた。

そうするとボールペンのインクが減る。
減った量だけ文章を書いていると言うのが目に見えて分かるから。

中学生の頃、社会の先生が教えてくれたんだ。

そこからは英語の文法やら、それこそ社会の年号やらをその方法で覚えてきた。

さらにシャーペンだと手が汚れてしまうけど、ボールペンだとそれがない。
それもありがたい。

カリカリカリ・・・・・。


「う~~~~ん。」

同じ体制で書き続けていたからか、腕がだるくなってきた。

少し手を休めて、のびのびと伸びをする。

時計を見たら、11時を回っていた。


さすがに谷川教官は家に帰っているだろう。

でもまだメールは来ない。

まぁ、ご飯食べたりお風呂に入ったりしているかもしれないし。

私はもう少し待つ事にした。


まだ眠たくもないし、楽しみがあるから勉強も頑張れる。

やっぱり単純な私。


続けてペンを動かし始める。

カリカリカリ・・・・・。


早くメール来ないかな。
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