恋の教習所
メールを打った私は。

朝ご飯を食べて支度をして・・・家を出た。
やっぱりあまり行きたくない気分は変わらない。

車のエンジンをかけて、ギアをドライブに。


あっ!!


車庫の壁と自分の車の窓、光の加減でちょうど写った私の姿。


「シートベルト!!忘れてるじゃん!!」

慌ててギアをパーキングに戻してベルトを締める。

三咲と一緒に車に乗っていたら必ず“ドアロックとシートベルトはいいですか?”って聞いてきた。

聞かれるから私も返事をしながらつけていたんだ。

もうそれがちゃんと癖になっていたから。
忘れる事なんてなかった。

今メールの返事を待っている相手。
三咲が聞いたら呆れられそうだ。

「まさか・・・忘れちゃうとは。よっぽど私考え事してるんだな。」

車内で1人呟いた。

道路に出る前に気づいてよかった。

本当に。


そこまで私は悩んでしまっているんだ・・・。



そう言えば・・・・・。

< 96 / 111 >

この作品をシェア

pagetop